保護猫を迎えると決まったら、次に考えるのが「何を用意すればいいのか」です。ペットショップのように一式そろえて渡されるわけではないため、迎える前にご自身で準備する必要があります。
この記事では、保護猫を迎える前に揃えるものを「必須」「あると便利」「後で買えばよいもの」の3段階に分けて整理しました。最低限そろえる場合の費用は約20,000〜45,000円が目安です。
また、保護猫ならではの注意点として、迎えた直後はケージが特に重要になります。その理由も含めてご説明します。
【早見表】揃えるものと費用の目安
| 分類 | アイテム | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 必須 | ケージ | 8,000〜20,000円 |
| トイレ本体・猫砂 | 3,000〜6,000円 | |
| フード(キャットフード) | 1,500〜3,000円 | |
| フード皿・水皿 | 1,000〜3,000円 | |
| キャリーバッグ | 3,000〜8,000円 | |
| 爪とぎ | 1,000〜3,000円 | |
| あると便利 | ベッド・毛布 | 2,000〜5,000円 |
| キャットタワー | 5,000〜15,000円 | |
| 脱走防止グッズ | 3,000〜10,000円 | |
| 最低限の合計(必須のみ) | 約20,000〜45,000円 | |
迎える前に必ず揃えるもの【必須6点】
1. ケージ(8,000〜20,000円)
保護猫を迎えるうえで、もっとも重要なアイテムです。
保護猫は、それまでの環境から新しい家に移ることに強い不安を感じます。いきなり部屋に放すと、家具の隙間や押し入れの奥に隠れてしまい、何日も出てこないことがあります。ごはんも食べず、トイレにも行けず、体調を崩す原因になります。
ケージがあれば、猫は「安心できる自分の場所」を持てます。狭い空間のほうが猫は落ち着き、結果として早く 環境に慣れます。
選び方のポイントは次のとおりです。
- 2〜3段のタイプがおすすめ(上下運動ができ、トイレと寝床を分けられる)
- トイレ・水・ごはん・寝床がすべて入る広さがあること
- 扉が大きく開くと世話がしやすい
2. トイレ本体・猫砂(3,000〜6,000円)
猫は本能的に砂の上で排泄するため、トイレはすぐに覚えることがほとんどです。
大切なのは、保護主が使っていた猫砂の種類を確認することです。猫は砂の感触で「ここがトイレだ」と判断するため、同じ種類の砂にすると失敗がほぼなくなります。迎える前に必ず聞いておきましょう。
- トイレ本体は猫の体長の1.5倍程度の大きさが目安
- 猫砂は鉱物系・紙系・木製などがある(保護主に確認するのが最優先)
- 猫が複数いる場合は「猫の数+1個」が理想
3. キャットフード(1,500〜3,000円)
これも保護主が与えていたフードと同じものを用意するのが鉄則です。
猫は環境の変化に敏感で、フードが急に変わるとお腹を壊したり、食べなくなったりします。同じフードを1〜2週間続け、慣れてきてから少しずつ切り替えるようにしてください。
4. フード皿・水皿(1,000〜3,000円)
安定して倒れにくい、陶器製やステンレス製がおすすめです。プラスチックは傷がつきやすく、あごのニキビ(猫ニキビ)の原因になることがあります。
水は複数箇所に置くと飲水量が増え、腎臓や膀胱の病気の予防につながります。
5. キャリーバッグ(3,000〜8,000円)
迎えに行く当日に必要です。保護主のもとから自宅まで猫を運ぶために使います。
その後も通院や災害時の避難に使うため、しっかりしたものを選んでください。上部が開くタイプは、病院で猫を出しやすく便利です。
6. 爪とぎ(1,000〜3,000円)
爪とぎは猫の本能的な行動で、やめさせることはできません。専用の爪とぎを用意しないと、壁や家具でとぐことになります。
段ボール製が一般的で安価です。猫によって好みの素材や置き方(床置き・立てかけ)が違うため、様子を見ながら追加するとよいでしょう。
あると便利なもの
ベッド・毛布(2,000〜5,000円)
ケージの中に入れて、猫の寝床にします。保護主のもとで使っていたタオルや毛布を分けてもらえると理想的です。慣れた匂いがあると、猫は早く安心します。迎えに行くときに聞いてみてください。
キャットタワー(5,000〜15,000円)
完全室内飼いでは上下運動が運動不足の解消になります。ただし迎えてすぐは必要ありません。猫が家に慣れ、活発に動くようになってから、性格に合わせて選ぶほうが失敗がありません。
脱走防止グッズ(3,000〜10,000円)
玄関前の柵や、網戸のロックなどです。譲渡条件として求められることもあります(ぽちとたまの掲載データでは30.7%の募集が脱走防止に言及しています)。
特に迎えたばかりの時期は、驚いて外に飛び出してしまう事故が起きやすいため、玄関まわりだけでも先に対策しておくと安心です。
猫用おもちゃ(500〜2,000円)
猫じゃらしなど、飼い主が動かして遊べるものがあると、信頼関係を築くのに役立ちます。まずは1〜2個で十分です。
後から買えばよいもの
次のものは、迎えてすぐには必要ありません。猫の性格や好みがわかってから購入すると無駄がありません。
- ブラシ… 短毛種はしばらく不要。長毛種は早めにあると良い
- 爪切り… 猫が慣れてから。最初は動物病院でも切ってもらえます
- 猫用シャンプー… 猫は自分で毛づくろいするため基本的に不要
- 自動給餌器・自動トイレ… 生活リズムが定まってから検討
- ハーネス・リード… 完全室内飼いなら基本的に不要
保護猫ならではの準備|迎える前に保護主へ確認したい5つのこと
用品を買う前に、保護主に次のことを聞いておくと、無駄な買い物を防げます。
- 使っている猫砂の種類(同じものにするとトイレの失敗が減ります)
- 与えているフードの銘柄(同じものを用意し、徐々に切り替えます)
- 使っていたタオルや毛布を分けてもらえるか(匂いで安心します)
- ケージ生活に慣れているか(慣れていればスムーズです)
- 避妊去勢・ワクチンの状況(未実施なら通院の準備が必要です)
特に1〜3は、迎えた後の猫の落ち着き方が大きく変わります。遠慮なく質問して問題ありません。
迎える当日〜1週間の過ごし方
当日:ケージに入れて、そっとしておく
到着したらキャリーごとケージの前に置き、扉を開けて猫が自分から出てくるのを待ちます。無理に出したり、抱っこしたりしないでください。
その日は構ってはいけません。ごはんと水を置いて、静かな環境で休ませます。
2〜3日目:様子を見ながら声をかける
ごはんを食べているか、トイレができているかを確認します。食欲がなくても数日は珍しくありませんが、3日以上まったく食べない場合は動物病院へ相談してください。
1週間前後:少しずつ部屋に出す
ケージの中で落ち着いて過ごせるようになったら、短い時間から部屋に出してみます。このとき必ず窓と玄関を閉めてください。慣れない環境で驚くと、脱走の危険があります。
よくある質問
Q. 保護猫を迎えるのに最低いくら必要ですか?
A. 用品だけで約20,000〜45,000円が目安です。これに譲渡金(15,000〜40,000円)が加わります。
Q. ケージは本当に必要ですか?
A. 強くおすすめします。保護猫は環境の変化に敏感で、いきなり部屋に放すと隠れて出てこなくなることがあります。ケージがあるほうが結果的に早く環境に慣れます。落ち着いた後は撤去しても構いません。
Q. 猫砂やフードは何を選べばいいですか?
A. まずは保護主が使っていたものと同じものを用意してください。猫は環境の変化に敏感なため、同じものにすることでトイレの失敗や体調不良を防げます。
Q. キャットタワーは最初から必要ですか?
A. 必要ありません。猫が家に慣れて活発に動くようになってから、性格や体格に合ったものを選ぶほうが失敗がありません。
Q. 全部そろえてから迎えたほうがいいですか?
A. 必須の6点(ケージ・トイレ・フード・食器・キャリー・爪とぎ)は迎える前に揃えてください。それ以外は迎えた後で構いません。
まとめ
- 必須はケージ・トイレ・フード・食器・キャリー・爪とぎの6点。費用は約20,000〜45,000円
- ケージは保護猫にとって特に重要。安心できる場所があることで早く環境に慣れます
- 猫砂とフードは保護主と同じものを用意すると失敗が減ります
- キャットタワーやブラシなどは後から買っても間に合います
- 迎える前に保護主へ砂・フード・毛布・ケージ慣れ・医療状況を確認しましょう
- 迎えた当日は構わず、そっとしておくことが大切です
準備が整っていれば、猫も飼い主も安心して新しい生活を始められます。すべてを完璧に揃える必要はありません。まずは必須の6点から始めてください。
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